床拭きロボットおすすめ3選。水拭き専...

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床拭きロボットおすすめ3選。水拭き専用からロボット掃除機とのコンボ型まで実際に使って厳選

もはや、君なしで生きていけない。

お掃除ロボット「ルンバ」がキラ星のごとく誕生してから、はや20年。はじめてゲットした時の感動は今も忘れていません。そして今は拭き掃除もロボットにおまかせする時代です。水や洗剤を噴射しながらモップで掃除する「床拭きロボット」は、水アカや油ハネの気になる洗面所やキッチンに最適です。そこで今回は製品レビューサイトWirecutter編集部が「実際に使ってみて選んだ、おすすめ機種3選」をご紹介します!


「床拭きロボット」とはつまり、全自動モップのこと。床が光り輝く…まではいきませんが、人の手をわずらわせることなく水ハネや汚取ってくれる優れもの家電。Wirecutterでは10種類の床拭きロボットを比較し、使用感やお掃除性能を厳正にチェック。その結果、最もシンプルでコンパクト、しかもお利口なおすすめナンバーワン製品はiRobot ブラーバジェット240に決定しました!

おすすめナンバーワンの必要十分な「床拭きロボット」:iRobot ブラーバジェット240

キッチンやお風呂に最適。コンパクトな静音設計で、手間いらず。1回のお掃除で1~2部屋をきれいに水拭きしてくれます。比較的安価なのに耐久性は抜群。日々の家事にプラスしていけば、汚れやすい部屋を清潔に保ってくれます。

iRobot ブラーバジェット240は使いやすさもお掃除性能もピカイチ。専用のクリーニングパッド(使い捨てタイプor洗濯可能タイプ)を取りつけ、小さなタンクに水(プラス専用洗剤)を入れれば準備OK。部屋の隅に置いてスタートボタンを押すだけで、あとは全部ロボットが自分でやってくれます。わずか18×17cmほどの小さなボディが黙々とお部屋を行ったり来たりして、床の汚れをガッツリ掃除します。

1~2部屋を拭き掃除することを目的に作られた本製品はスピードやスマートさ、制御機能は平均的。ナビゲーションをプログラムすることもできません。しかし、毎日家中を拭き掃除したいという方はそんなに多くないでしょうし、自動で拭き掃除してくれる必要十分なロボットだと思います。

iRobotの製品は耐久性に富み、修理可能な点や交換可能なパーツを長期間取り扱っていることも高く評価されています。他ロボット同様、あらゆる種類の硬質フローリングに使用可能です。

高性能ナビゲーションシステム搭載のハイエンド版:iRobot ブラーバジェット m6

よりスマートに、複数の部屋をお掃除。ブラーバジェット240に大型のバッテリーと水タンクをプラス。高度なナビゲーションシステム搭載で、より広いエリアや特定のお部屋をコマンドで掃除することが可能。ただし、カーペットの端っこや敷居は苦手。

スマートホームアプリ経由で掃除する時間や場所を指定したい方、また一度に複数の部屋にモップがけしたい方にはアップグレード版のiRobot ブラーバジェットm6がおすすめです。こちらはひと言でいうとブラーバジェット240を大きく、スマートにした感じ。

主なアップグレード要素は、ナビゲーションシステムです。カメラ搭載のm6は2、3回試し運転すると、その階層のレイアウトを覚えてしまいます。もちろん、複数の階層をインプット可能。「トレーニング」が完了したら、アプリ経由で「この部屋はスキップして、キッチンだけ掃除して」といった指示を出すことができるようになります。ナビゲーションシステム搭載の他機種と比べても、m6は予算を上乗せするだけの価値がある高性能機種だといえます。

とはいえ、m6も魔法のアイテムではないので、まったく手を使わずに掃除できるわけではありません。パッド替えもタンクの水入れも、お掃除のたびに行なう必要があります。パッドを洗ってきれいにしたり(再利用可能タイプ)、消耗品も追加購入しなければなりません。カーペットや敷居につまずいて動けなくなったm6を救出することもあるでしょう。ちなみに、つまずきやすいのはパッドの床吸着力が強いため。

魔法のモップを想像していると、がっかりするかもしれませんが、本機の機能を最大限生かせる環境であれば、高性能のスマートナビゲーションを搭載した優秀なロボットモップとして、これ以上力ない発揮してくれるでしょう。

掃除機と水拭きのハイブリッドでお部屋をきれいにする:ロボロックS5 Max

掃除機とモップのコンボ。ロボロックS5 Maxは掃除機とモップの両方を備えた優秀なお掃除ロボット。「掃除機は毎日かけたいけど、ふき掃除はたまにでいい」という方には特におすすめです。

掃除機とモップのコンボ型やハイブリッド型もたくさんありますが、水ハネや油汚れまで落としてくれるものはほとんどありません。拭き掃除専門ロボットの「下向きの圧力」や「こすり洗い」といった動作を行なわず、洗剤が使えないものが多いのも要因になっています。

ただ、そこまで床の汚れがひどくないご家庭や、普段の雑巾がけのサブ的に使いたい場合、そしてとにかくロボット掃除機が欲しいという方はコンボ型を検討するのもアリです。そのときはLIDARナビゲーションを搭載したモデルを選べば家中をスムーズに移動してくれるのでおすすめ。

ロボロック S5 Maxはしっかりしたカスタマーサポートを提供するブランドが送り出す最新のスマートナビゲーション、そして一歩抜きんでた制御性を備えた注目すべきハイブリッドロボットです。ただし、似たような製品は他にもあるので、ぜひチェックしてみてほしいところです。

今回、Wirecutterでは数多くの製品を試し、以下の基準でおすすめ3品を選出しています。

それでは、厳選した製品のおすすめポイントや注意点などを詳しくご紹介していきましょう!

おすすめナンバーワンの必要十分な「床拭きロボット」:iRobot ブラーバジェット240

iRobotのブラーバジェット240は使いやすく、他製品と比べて安価でありながらキッチンやバスルームなど、頻繁に拭き掃除をしたいお部屋にぴったりのスマートなロボットです。上を見れば、もっとスマートでスピーディなお掃除ロボットもありますが、多くの場合はこれで十分です。

10台のロボットをテストした結果、ブラーバジェット240はほかのどの製品よりも優れたお掃除性能を発揮することがわかりました。吸水性のあるパッドと水、洗剤、こすり洗い動作(下向きの圧力、振動、往復運動)を組み合わせ、文字どおり自動モップがけロボットとしてせっせと働いてくれます。

固形物や水たまりを吸い上げることはできませんが、今回のテストで食品や人間を含めた動物の飛沫、こびりついた汚れなどはしっかり除去してくれることがわかりました。我々のテストでは、ウェットタイプのブルーパッドおよび最強のクリーニングモードに設定しています。パッドとモードの詳細については後述します。

ユーザーのレビューを見ると、掃除性能については肯定的な評価が並んでいます。皆さん、あくまでブラーバジェットはしつこい汚れを落とすものではなく、日々のお掃除用だと割り切っているようですね。

ブラーバジェット240は最も手間のかからない床拭きロボットとして、多くの方に愛用してもらえると思います。キッチンやバスルーム、玄関で使う分には人の手をわずらわせることなくしっかり働いてくれますので、毎日のお掃除に最適。常に一定の「キレイ」をキープできます。

セットアップは非常に簡単。付属品はオンラインでも量販店でも買えるので、気軽に買い足すことができます。Wirecutterのテストとカスタマーレビューを総合すると、類似製品と比べてもいわゆる「モップトラップ(敷居やカーペットの端)」に引っかかることも、迷子になることも少なく、しっかりお部屋をきれいにしてくれます。

床拭きロボットおすすめ3選。水拭き専用からロボット掃除機とのコンボ型まで実際に使って厳選

理想的な使用頻度はご家庭によって異なると思いますが、我が家に関しては、キッチンと玄関は週に2、3回、バスルームは週に1回程度で十分でした。ちなみに、猫砂やパン粉といった大きなゴミは事前に拾うか掃除機をかけるなどしておいたほうが◎。

ブラーバジェット240はとにかくシンプル。なんといっても操作ボタンは「クリーンボタン」たった1つ。パッドを取りつけてタンクに水を入れ、お掃除したい部屋に設置(できれば壁側に置き、部屋の中央に向ける)すれば準備OK。ボタンを押すだけであとはすべてロボットがやってくれます。また、スタートボタンを長押しすると便利機能「バーチャルウォール」が作動。「今いる場所から後方に行っちゃだめ」と指示できます。

ブラーバジェット240には複数の「モード」があり、クリーニングパッドの種類によって自動決定されます。パッドの裏面にあらかじめ書き込まれた簡単なコードを読み取り、それに応じて動作を自動調整するもので、なんともエレガントなシステムです。青いパッドはウェットモップモード用。水を大量に噴射して往復運動しながらこすり洗いします。Amazonではこのパッドがベストセラーになっているので、同モードが最もよく使われていると推察できます。オレンジ色のパッドは、より少ない水量でより速く動きます。その分、こびりついた水アカを落とすのは苦手な様子。白いパッドは「ダストモップモード」で、ドライ状態で粘着性のあるごみを素早くキャッチします。

これら3種類のパッドはそれぞれ使い捨てタイプ(パッドに乾燥洗剤が含まれる)と、洗濯機で洗って繰り返し使えるタイプの2種類が用意されています。使い捨ては10枚で1,000円弱とそこそこお高め。部屋の広さにもよりますが、1枚で大体お掃除2回分くらい。ランニングコスト(とゴミ削減)を考えるなら、再利用できるほうがお買い得でしょう。こちらも洗剤を使用すれば使い捨てと変わらぬ洗浄力を期待できます。

ブラーバジェット240は事前予測にもとづいてお部屋を行ったり来たりし、フローリングの隙間も見逃さずに汚れをキャッチ。意味なく同じ場所を何度も往復するようなこともありません。センサーが家具の脚などの障害物を避け、壁の位置も把握しながらその周辺を掃除します。掃除が進むにつれてタイヤやウォータージェットの動作が一定のリズムに落ち着き、走行音も静かです。

ナビゲーションシステムは家庭用ロボットの中で最高ランク、とまではいきません。できないこともあります(詳細は後述します)。それでも、低価格帯の製品が採用しているナビゲーションシステムと比べればはるかに信頼性が高く、「これだけの性能があれば十分」という家庭も多いと思います。

少しだけ気になる点

iRobotのブラーバジェット240は洗練度合いや自動運転性能で、「これぞ2022年のロボット掃除機!」と期待するほどではないかもしれません。

充電ドックは付属していないので、掃除が終わったらバッテリーを取り外して充電器に接続する必要があります。また、おうちのレイアウトを学習することもないので、掃除のたびに白紙状態からのスタートになり、毎回きれいにしたい部屋に連れて行ってクリーンボタンを押すことになります。バッテリーや水タンクもそれほど大きくなく、一度に掃除できる範囲は約14~19平方mなので、1部屋ならOKですが、2部屋はちょっと無理かも。スケジュール機能もスマートホーム機能もなく、ドアなどがなければキッチンを出てまったく別の部屋に行ってしまうこともあります(最初の部屋はきちんと掃除してくれますよ)。

しかし、繰り返しになりますが、ブラーバジェット240はキッチンやバスルーム、玄関といった、水拭きしたいスペースの作業には必要十分なロボットです。より広範囲を、より自動で掃除できるロボットが欲しい方はブラーバジェットm6のような上位機種にアップグレードすれば間違いないですが、多くの人はブラーバジェット240の機能に満足できると思います。

ユーザー評価で最も不満が多いのが、やはりナビゲーション。最新レビュー約1,500件をAI分析したところ、よくある不満は以下のとおりです。

それでも、ほかの床拭きロボットと比べれば不満が少ない方です。たとえばBissell Spin Waveのレビューでは、「つっかかる場所がある(18%)」「迷子になる(13%)」といった不満が高い割合で登場。iLife Shinebot W450では15%が「思ったように機能しない」とのコメントが多く、同じiRobotの他モデル(上位機種m6を含む)でも、ナビゲーション関連の苦情がはるかに高い割合で出ています。

あとは、タイルの溝がきれいにならない、壁やキャビネットといった家具の脚に沿って端を掃除するのが苦手、水タンクの開口部が小さいので洗浄液を注ぐときにこぼしやすい、といった不満が寄せられていますが、いずれも本製品に限ったことではありません。

高性能ナビゲーションシステム搭載のハイエンド版:iRobot ブラーバジェット m6

iRobotブラーバジェットm6は、ブラーバジェット240の「大きく、スマート」なバージョンといった感じ。お掃除性能は変わらず、ナビゲーションシステムやインタフェースも基本は共通です。ただ240よりカバー範囲は広く、自動運転も得意なので、おうちの状況によってはかなり活躍してくれます。だからといって240が抱えていた問題すべてを解消してくれるわけではなく、敷居やエリアラグの多いご家庭では「思ったのと違う…」とがっかりされるかもしれません。

ただ、広いエリアをこまめに拭き掃除したい場合は、m6は価値あるアップグレードになるでしょう。大きめのクリーニングパッドに大容量の水タンク、長寿命バッテリーを搭載しているため、広い部屋をよりスピーディにお掃除してくれます。iRobotによると、m6は1回のお掃除でブラーバジェット240の約5倍の面積をキレイにしてくれるそう。なのでキッチンやダイニングはもちろん、お子さんが遊ぶ部屋を週に何度か水拭きしたいという方に最適です。

もちろん、そんなにモップがけしなくてもいい、という方にとってはやりすぎの機能になるでしょうが、必要な方は選択肢に入れていただきたいと思います。

ナビゲーションシステムではカメラを使って自宅のレイアウトを学習し、それをiRobotアプリでインタラクティブな「スマートマップ」に変換します。m6に特定の部屋だけ掃除し、ほかの部屋をスキップするよう指示してみると、自動でナビゲーションを処理してくれるので、ブラーバジェット240のように掃除したい部屋まで持ち運ぶ必要はありません。この便利なシステムはWirecutterのテストや顧客レビューでも評判上々。iRobotのルンバ上位機種にも搭載されたシステムで、数年の実績もあり、概ね高評価を得ています。

m6をトレーニングすれば複数のフロアを学習することもできますし、複数のドックを購入する必要もありません(ただ階段の上り下りはまだ無理)。また、アプリを通じて「1回に噴射する水の量」など、クリーニングの設定をすることも可能です。

ただ、部屋と部屋の間に敷居があったり、カーペットが敷いてあったりすると、移動に苦戦することも。基本的に段差が苦手なようです。それも、床に密着して掃除してくれるからなんですけどね。拭き掃除したい部屋はできるだけフラットにしておいた方が良さそうです。段差に強い機種となると、ロボロック S5 Maxのようなハイブリッドタイプになりますが、その分清掃能力は下がるので、どちらを取るかという感じ。専用アプリには、多少その欠点をフォローするツールが搭載されていますが、それでも利用者レビューをAIで分析したところ、米Amazonのレビュー投稿者の15%(1,000件中)が「敷居を越えるのが苦手」と不満を挙げていました。

床の上をスムーズに走行できたとしても、やはり毎回クリーニングパッドを交換したり、水タンクを満タンにしたり、と多少手はかかります。高度なマッピングシステムも、ロボットのメンテナンスまでは自動化してくれませんので(全自動洗濯機もたたむ作業はやってくれませんからね…)。

本製品にはネガティブなレビューが多いのもちょっと気になります。米Amazonの最新レビュー1,000件を分析すると、星1つの評価(最高で星5つ)が34%、星2つもしくは3つが21%でした。詳しく見てみると、やはりナビゲーションシステム全般に対する不満が目立ち、全レビューの13%が「つっかかることが多い」、9%が「掃除してほしいエリアをしきれていない」とコメントしています。これは、それぞれブラーバジェット240の3倍と2倍。iRobotはm6について「ほとんどの家庭でシームレスなナビゲーションを実現」と言っていますが、実際はなかなか難しいようです。

しかし、m6に合ったお宅で、過剰な期待をせずに使う分には、とっても優秀な床拭き掃除ロボットだといえます。今回おすすめする他商品と同様、1年の保証付き。

LIDAR搭載のハイブリッド機種:ロボロックS5 Max

お掃除と床掃除、どちらも欲しいという方はコンボ(またはハイブリッド)型を検討してみては? ひと言でいえばロボット掃除機に、オプションでモップと貯水タンクがついている感じです。これらのモデルは掃除機をかけながらマイクロファイバーの布で床を拭き取るスタイル。床に水を噴射するのではなく、タンクから直接パッドに水を滴らせて拭き掃除します。

掃除機をかけるだけでは取り切れない飲み物の飛沫やうっすら層になったホコリの除去に適しており、ガッツリ汚れた床の掃除は苦手。小さなお子さんやペットがいたり、料理の吹きこぼれやこびりついた汚れなどが多いお宅には不向きです。

コンボ型は数多ありますが、なかでもおすすめなのはLIDARベースのナビゲーションを備えたモデル(上部にある円形のでっぱりがLIDAR搭載の証です)。これは目に見えないレーザーをベースにしたスピーディかつ正確なシステム。効率的に無駄のないパターンで家中をナビゲートし、障害物をよけながらしっかりお掃除してくれる優れもの。WirecutterによるAI支援分析では、LIDARナビゲーションシステム搭載機種への顧客レビューは圧倒的に高評価で、他のタイプと比べても満足度が非常に高くなっています。

ロボロックS5 Maxもコンボ型の1つ。正直、この製品が他の類似製品よりも圧倒的に高性能! というわけではありません。どうもハイブリッドタイプはメーカー問わず共通のソフトウェアや部品は使っているものが多いようです。ただ、S5 MaxはLIDAR搭載機種のなかではカスタマーサービスが好評価なので、こちらでご紹介することに。もちろんロボット掃除機の性能も平均点以上。ロボット掃除機にオプションとして取りつけるタイプのモップも、他社製品に負けないと評されています。もちろん、もっとお買い得な価格でLIDAR搭載のコンボ型ロボット掃除機が手に入れば、そちらも問題なく動作してくれるはずです。

今回は代表的なコンボ型製品として、ロボロック S5 Maxを見ていきましょう。 本機はスマホのアプリから部屋ごとにモップの水分量を調節することができます。たとえば「キッチンは最高レベル、ラグを強いた部屋ではオフ」のように設定可能。オフにしても濡れたクロスを引きずることになるので床は多少湿りますが、ロボットが通過した直後に裸足で歩くと「ちょっと湿ってる?」と感じる程度で、すぐに乾きます。水分調節機能がないと、ラグがジトッとなることもあります。

コンボ型の大きな欠点は、肝心の清掃機能が床拭き専用機と比べて劣ること。まず洗剤を使わないこと、さらに前後運動や下向きの力をかけないことが要因です。コーヒーの飛沫や汚れた足跡なんかは拭き取ってくれますが、油汚れやこびりついた汚れは苦手。こうした汚れにはもう少し強力なモップが必要です。カスタマーレビューでは、モップ機能に関する内容はあまりなく、「正常に動くけど、本物のモップには及ばない」という中立的な意見にとどまっています。

振動するパッドやラグから離れるよう浮き上がるパッドを搭載して、オールラウンドのお掃除ロボットを目指す製品もありますが、予算をプラスするほどの効果があるとはいえません。それだけ苦労するなら、普通のモップでも床拭きロボットでも、専用の道具を使った方が手間なしできれいになるでしょう。

たとえば最上位機種のロボロック S7はカーペット上にいることを感知すると、自動的にモップを数mm浮き上がらせる機能がついています。とても有効な技術だとは思いますが、カーペットの端は他の機種同様に若干濡れていたのが気になりました。

一部の高級コンボ機種ではこすり洗いを強化するため、振動パッドや意図的な拭き取りパターン、専用洗剤などを採用しているものもありますが、高性能の床拭き専門ロボットの威力にはかないません。今回テストしたなかで最も性能が良かったのはShark AI Robot Vacmopで、ネバつき汚れも取ってくれました。ただ、推奨された洗剤量に従っても取り残しがあったのが気になりました。おそらく下向きに力を入れたこすり洗いができず、力不足だったのだと思います。ちなみに同製品はモップをつけたままだとラグを横切ってくれないので、お部屋次第では苦戦するかもしれません。

ちなみに「水洗い用」の機種で洗剤が使えるかどうか、という点ですが、現段階ではわかりません。

というわけで、掃除機と拭き掃除モップのハイブリッド型に興味がある方も、「うちでは使えるかしら…」と悩まれているうちは「最適な選択ではない」ということ。高価なコンボ型を購入するくらいなら、ロボット掃除機と床拭きロボットの両方を買った方がいいかもしれません。

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