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Genvid Technologies は追加資金調達ラウンドで250万米ドルを調達し、e スポーツ放送のインタラクティブなストリーミング向けテクノロジーを広くリリースした。このテクノロジーはすでに、Valve で人気の e スポーツシューター「Counter-Strike: Global Offensive」に統合されている。
デベロッパーは、このソフトウェア開発キット(SDK)を使うことで、あらゆるマルチプレイヤーゲーム(e スポーツタイトル、バーチャルリアリティゲーム、多人数同時参加型マルチプレイヤーオンラインゲーム)を YouTube などのストリーミングサービスで視聴できるよう、より魅力的なものにすることができる。
ゲームデベロッパーがこの SDK を採用すれば、視聴者は観ている番組に参加・やり取りすることができる。好みの方向にカメラアングルを変更したり、特定の選手のフォローをしたりすることが可能だ。放送に埋め込まれている広告とインタラクトすることさえもできる。目標は、プレミアム e スポーツの放送から収益をもたらすインタラクティブな番組をデベロッパーが制作できるようにすることである。
プレイヤーは「Counter-Strike: Global Offensive」を活用することで、あたかもゲームの中にいるかのようにユーザインターフェイスをコントロールすることができる。
米ニューヨークにある Genvid Technologies の CEO、Jacob Navok 氏は e メールにて、Genvid が提供する全ソフトウェアは、世界中のデベロッパー、そしてあらゆる大手プラットフォームやゲームエンジンで利用できると語ってくれた。サポートしているプラットフォームには YouTube のほか Twitch の Extensions プログラム、Amazon Web Services がある。デベロッパーはこの SDK を使って、ある e スポーツの試合で特定のスター選手をフォローしているユーザに対し特別な広告を表示するといった新しい放映体験を提供できるようになる。これは、e スポーツを視聴している個人をターゲットとして、インストリーム広告や購入が可能となることを意味する。
Navok 氏はこのように話している。
デベロッパーやブロードキャスターは Genvid SDK の簡素化されたクラウドローンチ機能を活用することにより、ゲーム内スタジアムをショーケースするために、できるだけ多くのダイナミックでインタラクティブなサーバーサイドカメラを運用することもできる。また、視聴者によるインタラクションをリアルタイムでビデオ上にマッピングし、その結果、視聴している個人にユニークにターゲット化されたトランザクションを通してライブストリーミングのマネタイズが可能となる。それにより、ゲームデベロッパーにスポンサーやインストリーム購入という収益機会がもたらされる。
Navok 氏は Genvid を2016年に設立したが、共同設立メンバーには、スクウェア・エニックス・ホールディングスの子会社シンラ・テクノロジー(2016年1月に閉鎖)で技術及び事業を率いていた人物もいる。
Genvid は March Capital Partners と OCA Ventures の支援を受けている。最新ラウンドをリードしたのは March Capital Partners で、これに OCA Ventures が参加した形だ。従業員数は16人、設立は2016年。これまでに400万米ドルを調達している。
March Capital の Gregory Milken 氏は声明で次のように述べた。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】
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