11
12
ITと経営の融合でビジネスの課題を解決する
ビジネス+ITとは?
ログイン
メルマガ登録
ビジネス+ITとは?
関連ジャンル
東京オリパラの空はどうなる?
2017年7月、中国の研究グループは、米国ラスベガスで開催された世界最大の情報セキュリティカンファレンス「Black Hat USA」において、「ソニックガン」によるジャイロセンサーへの攻撃実験を発表した。同攻撃は、ドローンやセグウェイのように、ジャイロセンサーを使っている機器を超音波で制御を妨害したり、暴走させたりするものだ。これに対して2019年2月、三菱電機が「対ソニックガン攻撃技術」ともいえるシステムを発表した。「ソニックガン」と「対ソニックガン」技術はどのようなものなのか。詳しく見ていこう。
フリーランスライター 中尾真二
フリーランスライター 中尾真二
フリーランスライター、エディター。アスキーの書籍編集から、オライリー・ジャパンを経て、翻訳や執筆、取材などを紙、Webを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは言わなかったが)はUUCPのころから使っている。
<目次>▲ 閉じる▼ すべて表示
まず、攻撃側に相当する「ソニックガン」から見ていこう。 ソニックガンとは、中国アリババグループ傘下のAlibaba Securityに属するエンジニアたちが研究している攻撃技術と、それを実装した機器を指す。「ソニック」の名のとおり超音波を利用し、電子機器の動作をコントロールしたり妨害する技術である。 ドローンやセグウェイのような自律的に姿勢制御を行う移動体、さらに仮想現実(VR)のヘッドセットやゴーグル、スマートフォンにはジャイロセンサーや加速度センサーが搭載されている。ソニックガンはこれらセンサーを攻撃するものだ。 機械がバランスをとったり一定のバランスを維持したりするためには、重力や慣性を電気信号に変換する必要がある。その変換を担うのが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)という超小型機械の技術を応用した半導体チップである。 MEMSは慣性で動く電極でコンデンサーを作り、その静電容量の変化で重力や加速度を検知するデバイスだ。Alibaba Securityのエンジニアは、この静電容量の変化を、超音波の共振によって攻撃するアイデアを考えて具現化したのである。一覧へ
一覧へ
一覧へ
PR
SBクリエイティブ株式会社
ビジネス+ITはソフトバンクグループのSBクリエイティブ株式会社によって運営されています。
ビジネス+IT 会員登録で、会員限定コンテンツやメルマガを購読可能、スペシャルセミナーにもご招待!