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標高1000mを超える野辺山高原を走る路線。観光客や地域の人の足にもなっており、黄色いカラマツが楽しめるスポットが多くある
天高く馬肥ゆる秋、今年も各地で紅葉のシーズンが始まっている。紅葉狩りといえば、北は北海道から、南は鹿児島県まで、日本中でできる秋の観光の定番だ。【画像】長野、福島、東京都、静岡県、神奈川県…空から見た「鉄道×紅葉」絶景最近は、お寺や神社だけでなく、鉄道と紅葉の組み合わせが人気。特に、この季節、神奈川の箱根登山電車には、紅葉目当てに一日2万人ほどの観光客が訪れる。今回本誌では、地上300mの上空から届いた〝鉄道×紅葉〟のベストショットをお届けする。◆長野県 小海線近年、空撮は、ドローンによる方法が主流となってきたが、これらは、写真作家の吉永陽一氏が、小型機から撮ったもの。「セスナの窓を開けて後部座席から撮影します。垂直な角度で撮影する時は、セスナを傾け、ベストタイミングを狙うんです。本当に鳥になって空を飛んでいるような写真が撮れますよ」ドローンで撮るよりも高い位置から広域を撮影できる。時にはドアを外した状態でフライトし、撮影することもある。「鳥の目で鉄道と紅葉のコンビネーションを俯瞰(ふかん)すると、我々が、いかに自然の中で生きているかが見て取れます。車窓から見る紅葉も綺麗ですが、上空から見る美しい景色は格別です」福島、東京、神奈川、長野、静岡……観光地で見るのとは、また一味違う秋の風景をお楽しみあれ。◆福島県 只見線只見川に架かる第三只見川橋梁をゆく、会津若松行き列車。赤いブナやヤマモミジを楽しめる。例年の見頃は10月下旬~11月上旬。◆東京都 新宿御苑新宿御苑から新宿駅と西口高層ビル群を望む。一般500円の入園料で明治時代の代表的な西洋庭園が楽しめる。◆静岡県 大井川鐡道昭和初期のSLが内装もそのまま現役で運行中。左手の大井川付近では例年他より2週間ほど遅い11月中旬~12月中旬が見頃だ。◆神奈川県 箱根登山電車曲がりくねった線路が山々を縫うように通るのが特徴。起点の小田原から終点の強羅まで50分間、車窓からの紅葉を楽しめる。吉永陽一東京都出身、大阪芸術大学写真学科卒業。空撮メインの写真作家。ライフワークは鉄道空撮。「空鉄」の名で、個展や書籍など数々発表。空撮以外でも鉄道情景や廃墟、旅や鉄道などの紀行取材も行う。日本写真家協会正会員、日本鉄道写真作家協会正会員『FRIDAY』2021年11月26日号より
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