12
06
ここで簡単にクリップオンストロボの制御について話をしよう。まずクリップオンストロボにはそれぞれ機種によって発することができる最大光量が決められている。この最大光量の範囲で撮影に必要な光量に調整することを調光という。
調光の方法として、撮影者が自ら発光量を指定するマニュアル調光と、カメラやクリップオンストロボのオート露出機能を利用して発光量を調整するオート調光がある。
そのなかでもカメラ内で算出した発光量を、クリップオンストロボとの間で通信し連動させるTTLオート調光が現在の主流だ。
この通信にはカメラにクリップオンストロボを取付けることにより接点を通し電気信号を使って連動させる必要があるのだが、カメラからストロボを取り外して調光させる際には電気信号を伝える有線ケーブルを使用するか、電気信号をワイヤレスで伝えるなんらかの方法に置き換える必要が出てくる。
近年、オフカメラフラッシュに対応した比較的安価なアイテムが相次いで登場しており、オフカメラライティングが身近なものにになりつつある。一般的にはカメラメーカー製クリップオンストロボも含め、ワイヤレス通信には多くのモデルが光通信式を採用している。この光通信式は、光信号を発することができるカメラ内蔵のストロボやクリップオンストロボ、または専用コマンダーを使用してカメラから離したクリップオンストロボへ調光の指示を伝達することで、発光量をコントロールする仕組みとなっている。
ニッシンジャパンのクリップオンストロボの多くもこの光通信に対応しており、各カメラメーカーの光通信式ワイヤレスストロボシステムとリンクして調光することが可能だ。