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ASTUTE ANALYTICAが2022年2月21日に発表した新しいレポートによると、国土安全保障目的のドローン検知光学システムの需要増加により、ドローン市場の約50%が国土安全保障分野を占めることが予想されています。
ドローン探知用光学システムの世界市場は、2027年には1,039.2百万米ドルに達すると予測され、30.3%の成長率を記録すると見込まれているようです。
また、市場規模は2027年までに約13,153ユニットに達するとも言われています。
もくじ
ドローン検知用光学システムは、無人航空機システム(UAS)およびドローンを検知するために使用されるシステムのことをいいます。
今後、セキュリティ侵害事件や産業界における監視・モニタリング機器への需要増加に伴い重要視されている技術です。また関連市場は拡大していくと考えられています。
汎用性と拡張性に優れたアンチドローンシステムの開発が求められていることも、市場成長を後押しする要因となるでしょう。
しかし、ドローンはハッキング、ハイジャック、スプーフィング、クラウドベースの攻撃に対して脆弱なのが問題視されています。これらは、市場成長のマイナス要因になるでしょう。
また、費用対効果の高いドローン検知用光学システムを開発することも求められています。
ドローンの需要と利用は急激に増加中。これに伴い、特に重要度の高いインフラでのセキュリティ侵害の件数も増加しています。
セキュリティ侵害のケースとして挙げられるのは、反核団体、テロリスト、ビジネス上の競争相手など。これらの脅威への対策としてドローン検知用光学システムは高い効果を発揮すると考えられているのです。
産業分野で監視・モニタリングをするためにドローンを活用するケースが多くなっています。主な活用シーンは以下の通りです。
ここでもドローン検知光学システムは役立つと考えられています。
このような背景により、ドローン検知光学システムの市場成長は促進しているのです。
ドローン探知用光学システムの世界市場は、主にコンポーネントとアプリケーションに区分されます。
ハードウェア分野は、ドローン探知用光学システムの製造に高い需要があるため、成長が見込まれています。
さらに、これらのシステムを開発するために世界中のプレーヤーが巨額の投資を行っていることも、市場成長要因の一つです。
アプリケーションが導入される主なシーンは以下のとおり。
■ミリタリー■国土安全保障■民生・商業■空港■エネルギー&ユーティリティ■重要インフラストラクチャー■データセンター■スタジアム■住宅■その他の公共施設
民生/商業分野では、住宅分野がCAGR 31.2%で成長し、データセンター分野は2027年までに約331ユニットの市場規模を超えると予測されています。
ドローン探知用光学システムの世界市場は、北米、欧州、日本、その他の地域に区分されます。
日本は、大手企業がセキュリティ目的でのドローン検知用光学システムを利用するケースが増加していくと考えられており、最大市場シェアは約38%です。
北米とヨーロッパ地域も、軍事用システム採用の高まりにより、予測期間中に大きな成長率を示すのではないかといわれています。
世界のドローン探知光学システム市場で活動する主な企業は、Aaronia AG、Advanced Protection System、ApolloShield、Aselsan、Avnon Group、Centum、CerbAir、SASなどです。
主要8社の累積市場シェアは約58%に近く、各企業は市場での存在感を高めるために、協業やM&Aをはじめ、新製品などの投入などを行っています。
例えば、2021年3月、Aaronia AGは「IsoLOG 3Dモバイル」の新バージョンを発売。
バージョンは「IsoLOG 3D Mobile 9080 PRO」と呼ばれ、周波数範囲が拡張されています。8GHzまでの信号の測定が可能になり、WiFi6にも対応しています。
参考:https://www.astuteanalytica.com/industry-report/drone-detection-optical-systems-market
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