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大型空撮用ドローンでお馴染みのFreefly Systemsから、小型空撮ドローンASTROが発表された。
ASTROは、Ublox製F9P RTK GPSやSkynodeを搭載した、高性能なアメリカ製の産業用ドローンだ。新開発の専用軽量リチウムイオンスマートバッテリーを使用し、約40分のフライトが可能となっている。
ASTROにはSony α7R IV用の専用ジンバルが搭載可能でやはり空撮ユーザーをターゲットにしている。さらに今後は、Workswell社製サーマルカメラWIRIS Proや、FLIR社製高解像度デュアルセンサー赤外線カメラFLIR Duo Pro Rを搭載できる専用ジンバルを順次リリース予定だ。
Freefly Systemsと最大のオープンソース・ドローン・ソフトウェア・プラットフォームであるAuterionとの協業によって生み出されたことも特筆すべきことだ。提携することで、両社はハードウェアとソフトウェアにおけるそれぞれの専門知識を組み合わせでASTROが構築されたといえる。Auterionのエンタープライズ対応ソフトウェアプラットフォームを介してメディアをキャプチャし、プロセスを自動化し、データフローの合理化が可能だ。
ASTROは、Auterion SkynodeリファレンスデザインをベースにFreeflyによって設計・製造されており、ボード上のAuterion Enterprise PX4ソフトウェアと地上局のAuterion Mission Controlを搭載。このプラットフォームは、フリート管理、オンラインワークフロー用の4G LTE接続、予測メンテナンス、ジオタギング、およびエンタープライズ開発者向けのAuterion SDKをユーザーに提供する。
ASTROは、米国政府が要求するセキュリティを備える次世代フライトコントローラーAuterion SkynodeとDronecode PX4ベースのAuterion Enterprise PX4を採用した世界初のプラットフォームとなる。
Auterion Skynodeは、フライトコントローラーの基本部分に加えてCortex-A53ベースのLinuxコンパニオンコンピューターとLTEモジュールを搭載しており、SDK公開ににより独自のアプリケーション開発実装することも可能となっている。既存のAltaシリーズ同様ASTROは、日本政府が要求するセキュリティ基準に準拠している。
FreeflyのCEOであるTabb Firchau氏は、以下のようにコメントした。
ASTROを市場に投入するためにAuterionと提携したことで、自分たちだけでは達成できないような高みを目指すことができました。35人の小規模な自己資金によるスタートアップとして、私たちは大きな野望を持っていますが、最終製品から範囲を切り捨てなければならないことがよくあります。
Auterionと協業することで、私たちは当初計画していた以上のものを提供することができました。
Auterionのオープンアーキテクチャと共同作業の性質は、製品開発プロセスの中でいくつかの重要なポイントを可能にし、最終的には、より柔軟性があり、効率的で、非常に適応性の高い製品にたどり着きました。ユーザーの皆様がどのように考えてくれるか、今から楽しみです。
ソニーは、Alpha 7R IVフルフレームカメラを新しいエンタープライズドローンシステムに統合するために、Auterion-Freeflyチームが当社の新しいSDKを使用したことに興奮しています。
私たちは、商業用のお客様の需要の高まりに対応するためにソフトウェアを進化させ続け、最終的にはこれまでにない方法でのキャプチャ、測定、作成を可能にしていきます。
と、ソニーエレクトロニクスのイメージングプロダクト&ソリューションアメリカ担当副社長のNeal Manowitz氏は述べている。
ASTROのリリースは、商用ドローン業界でオープンソースをデフォルトにするための10年以上の取り組みの集大成です。Auterion Enterprise PX4は、企業に信頼され、知られたベースと、プロプライエタリな代替製品よりも優れた統合性を提供しています。
Auterionの共同設立者兼CEOであるLorenz Meier氏は、コメントした。
日本においては、Freefly社のドローン代理店であるイデオモータロボティクスが窓口となり扱う。Astroは販売予定価格200万円(税別)で予約開始中、12月から出荷予定だ。
サイズ | |
寸法(プロペラ含む) | 1407mm |
高さ | 359mm |
寸法(収納時) | 508mm |
高さ (収納時) | 178mm |
モーターとプロぺラ | |
モーター | Freefly F45 |
モーター数 | 4 |
最大連続出力 | 350 W |
最大瞬時ピーク電力出力 | 600 W |
KV値 | 420KV |
スピードコントローラ― | Freefly Silent-Drive Sine Wave ESC |
フライト時間 | 38分 |
ペイロード&重量 | |
離陸最大重量 | 8,382g(高度・気温による) |
最大積載量 | 1,500g |
機体単体重量 | 3,166g |
組込搭載 | Gimbaled A7R4 Mapping Camera |
クイックリリース接続 | 電源、 MAVLink Communication Protocol |
フライトコントローラー | |
オートパイロット | Auterion Enterprise PX4 - Freefly customized Skynode |
フライトモード | Manual, Altitude Hold, Position Hold, Autonomous Mission, Return to Land |
オンボードモジュール | Cortex-A53 Computer, LTE |
接続 | BLE, Wifi, USB C, LTE |
サポートする無線 | Herelink |
サポートする衛星 | L1/L2 GPS, GLONASS, Beidou and Galileo bands |
標準データログレート | Varies, 25hz for main flight data |
その他 | |
オリエンテーションライト | Boom tip mounted lights |
色 | (ソフトウェアで変更可)red, orange, yellow, green, cyan, blue, purple, white, off. |
飛行可能温度 | -20 to 50C |
防水規格 | IP43 |
I/O | VBAT Power Out, USB C, PWM, UART, TELEM, CAN |