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北欧のゲーミング機器メーカー SteelSeriesが、PlayStation 5をはじめNintendo SwitchやPC、スマホなど多機種で使える低遅延・長時間駆動ワイヤレス ゲーミングヘッドセット Arctis 7P+ を国内で販売します。
Arctis 7P+ は SteelSeries の定番ゲーミングヘッドセット Arctis シリーズのうちPS5向けの高級モデル。の改良版。バッテリー駆動時間が旧製品 Arctis 7Pの24時間からさらに伸び連続30時間使えるようになったほか、15分のUSB-C急速充電で3時間使えることが改良点のひとつです。
プレイステーション向けの「P」型番が示すように、Arctis 7P+も白黒に差し色の青を配した本体カラー(ホワイトモデル)や、PS5の立体音響 Tempest 3D Audio「完全対応」をうたうなどPS5に最適化した製品。
同時に、小型のT字型USB-CドングルでPCやスマートフォン、Nintendo Switch、iPad (無印以外)にも低遅延の2.4GHzワイヤレス接続ができる、一台で使い回しが効く製品でもあります。
Arctis 7P+ の魅力のひとつは、2.4GHzワイヤレス用の小さなT字型USB-Cドングル。
オーディオのワイヤレス接続形式としては、スマホやPCなど多くの機器で使えるBluetoothもありますが、規格的に遅延が大きいためゲーミングにはあまり向きません。Bluetooth で(比較的)低遅延のコーデックを採用した製品もあるものの、送信側・受信側双方の対応が必要です。
たとえばNintendo Switchは発売4年目にして突然Bluetoothに対応しましたが、対応コーデックは低遅延ではない標準のSBCのみ(※)。Bluetooth音声接続時にはコントローラの同時接続数が限定される、ローカルマルチ(無線)と両立しないなど制約があるうえ、音が遅れたりノイズが入ったり途切れるのは無線通信の特性であり機器の故障や異常ではありません、としつこく注意しています。
ニンテンドースイッチがBluetoothヘッドホン対応。本体更新13.0から (ペアリング方法と注意点)
Arctis 7P+が採用するのはBluetoothではなく、USBドングル(送受信機)経由の2.4GHz帯ワイヤレス。SteelSeries公称では16msと低遅延で、人間が知覚できる範囲以下とされています。
USBドングルを使った2.4GHz帯ワイヤレス接続自体は多くのゲーミング製品が採用する枯れた技術ではあるものの、Arctis 7P+は付属のドングルがUSB-C接続で小さなT字型のため、ニンテンドースイッチやスマホに直に装着でき邪魔になりません。
(従来のUSBドングルはPCや据え置き機器向けだったため四角いいわゆるUSB端子(USB-A)で、形状も端子から直線に長いものが一般的でした。Nintendo Switchやスマホ、USB-CのiPadにもアダプタなどを介して接続すれば使えるものの、飛び出てしまいあまり実用的ではありません。旧製品の Arctis 7はUSB-Aからケーブルが伸びて設置場所を動かせる丸いトランスミッタ式でした。)
(※厳密にいえば、汎用のSBCコーデックでも受ける側の調整で(比較的)低遅延を売りにするゲーミングイヤホンもあります。ゲーム用途の特性にあわせて接続距離を短くバッファを切り詰めた製品など)
そのほか主な仕様は従来の Arctisシリーズ中~上位モデルとおおむね同等。ヘッドセットに収納できる引き伸ばしブーム式の双指向性ClearCastマイク、軽量で頑丈なスチール製フレーム、頭頂部でも重さを支えるシンプルなサスペンションバンドなど。旧製品のArctis 7PでマイクロUSBだった本体充電端子はUSB-Cになりました。
肝心のヘッドホンとしての性能は40mm径ネオジウムドライバ、周波数特性 20~20kHz、感度98dBSPL、全高調波歪 <3%など。
Arctis 7P+ の価格はオープン、参考価格は税込み2万3070円。2月11日よりAmazonほか小売店で販売します。
SteelSeries Arctis 7P+ ホワイト
SteelSeries のさらに上位モデルでは2.4GHzワイヤレスとBluetoothのデュアルワイヤレスに対応した Arctis 9 や、複数の機器を有線接続できるベースステーションから無線で飛ばす Arctis Pro もあります。
SteelSeries Arctis 9発売。PCやPS4/5とスマホ同時接続対応の高級ゲーミングヘッドセット
SteelSeries Arctis Pro