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先に購入したのはLenovo Tab P11 Pro。今回ご紹介するTab P12 Proの下位モデルに相当する。SoCはSnapdragon 730G。メモリ6GB、ストレージ128GB。パネルは11.5型のOLEDだ。主な用途は簡単に言えばスマホの大型版。特にInstagramやGoogleフォトなど写真系をスマホより大きく見たり編集したりするのに使っている。SoC的にハイエンドではないものの、OLEDの画面が抜群に綺麗。パワーもこの用途なら特に問題はない。
対してiPad Pro 12.9は、もともと11型+Magic Keyboardを持っていたので当初見送り。直ぐに在庫切れになっていたので諦めもついたが、たまたま寄ったショップに在庫があり、ついつい……と言った感じだ。このあたりの話は「Apple M1搭載の第5世代iPad Pro 12.9とApple Pencil2、Smart Folioの購入使用記!」にあるので興味のある方はご覧いただきたい。
購入後数カ月はM1のパワーを全く使っていなかった感じだが、その後、GoogleフォトがOneファンクション対応になったり、Photoshopがそれなりに使えるようになったり……と、写真処理系をメインに使うようになった。加えてペンがあるので打合せ時のメモ帳と言った感じだ。また近々リリース予定のmacOS 12.3では延期になっていたUniversal Controlがやっと搭載され、メインのMac miniとキーボード/マウスを共有、ファイルをドラッグ&ドロップ可能など、かなりシームレスに操作できるようになるので、今から楽しみにしている。
であれば、Lenovo Tab P11 Proの出番がなさそうだが、何年も前から書いてるように、InstagramがiPadOS未対応、iOS版を2倍拡大して使わなければならず、非常に不格好。結局、Instagramへ上げる写真をGoogleフォトで事前に触るとなると、こちらを使うことになる。FacebookアプリがDarkモード非対応も含め、Metaにはほとほと呆れている。
さて、Tab P12 Proの話に戻ると、SoCは8系でハイパワー。メモリ8GB、ストレージ256GB。おそらく筆者が処理したいことはストレスなくこなすことができる。加えて12.6型OLED。iPad ProのミニLEDも綺麗だがOLEDを見るとどうしても見劣りしてしまう。この2つが実際どうなのかが個人的な注目ポイントだ。主な仕様は以下の通り。
Lenovo「Tab P12 Pro」の仕様 | |
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SoC | Snapdragon 870(3.2GHz/1コア+2.4GHz/3コア+1.8GHz/4コア)、Aderno 650を内包 |
メモリ | 8GB/LPDDR5 |
ストレージ | 256GB |
OS | Android 11 |
ディスプレイ | 12.6型OLED(2,560×1,600ドット、16:10)。最大輝度600cd/平方m、120Hz、Dolby Vision、HDR+、Wi-Fi Display対応 |
ネットワーク | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
インターフェイス | USB(3.2 Gen2) Type-C、microSDカードスロット(最大1TB)、JBLスピーカー×4、マイクロフォン×2 |
センサー | 指紋センサー、加速度センサー、光センサー、TOFセンサー、ジャイロセンサー、デジタルコンパス |
カメラ | 前面:800万画素(FF)/背面:500万画素(広角/FF)+1,300万画素(AF) |
バッテリ/駆動時間 | 10,000mAh/約14時間 |
本体:サイズ/重量 | 約285.6×184.5×5.6mm(幅×奥行き×高さ)/約565g |
キーボード:サイズ/重量 | 約285.6×184.5×5mm(同)/約288g |
スタンドカバー:サイズ/重量 | 285.6×184.5×10mm(同)/約152g |
付属品 | Lenovoプリシジョンペン3、キーボードパック(キーボード、バックカバー)、ACアダプタ(30W)、USB Type-C to USB Type-Cケーブル(充電用)、USB Type-C to 3.5mmオーディオジャック変換ケーブル、カードスロットピン |
価格 | 13万円前後 |
SoCはSnapdragon 870。3.2GHz/1コア+2.4GHz/3コア+1.8GHz/4コアの計8コア。GPUにAderno 650を内包している。8型番なのでハイエンドだが上にSnapdragon 888などがあるため最上位ではない。以前レビューしているが、5万円台で販売している「モトローラmoto g100」と同じSoCとなる。メモリはLPDDR5の8GB、ストレージは256GB。OSはAndroid 11を搭載。
ネットワークは Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2。インターフェースはUSB(3.2 Gen2) Type-C、microSDカードスロット(最大1TB)、JBLスピーカー×4、マイクロフォン×2。4スピーカーなので縦でも横でもステレオになる。なおType-CはDisplayPort1.4出力にも対応しており、最大3,840×2,160ドットだ。
ディスプレイは、12.6型OLED(2,560×1,600ドット、16:10)。最大輝度600cd/平方m、120Hz、Dolby Vision、HDR+、Wi-Fi Display対応。本機最大の注目ポイントと言えよう。
カメラは前面:800万画素(FF)、背面:500万画素(広角/FF)+1,300万画素(AF)。センサーは指紋センサー、加速度センサー、光センサー、TOFセンサー、ジャイロセンサー、デジタルコンパスを搭載。またLenovoプリシジョンペン3を同梱している。
10,000mAhのバッテリを内蔵し、最大駆動時間約14時間。本体のサイズ約285.6×184.5×5.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量約565g。付属するキーボード約288g、バックカバー約152g。合体すると約1,005gと1kgを気持ち超える。
価格は13万円前後。少し高めだが、ペンやバックカバー/キーボードなど通常だとオプション扱いのものが全部入りなので、おそらく本体は10万円程度。そう考えると内容相応と言ったところではないだろうか。
前面。横位置、パネル上中央にWebカメラ。フチはそこそこ細い背面右上にカメラ群。同じグレーでも上約1/3と下で色が少し違う。上中央あたりにある黒い部分へペンを磁石で装着できる左側面/上側面。左側面に指紋センサー兼の電源ボタンとmicroSDカードスロット。スリット2つはスピーカー。上側面に音量±ボタン右側面/下側面。右側面にType-C。スリット2つはスピーカー。下側面にキーボード用コネクタmicroSDカードスロット。イジェクトピンを使用するタイプ付属品はLenovoプリシジョンペン3、キーボード、バックカバー、ACアダプタ(30W)、USB Type-C to USB Type-Cケーブル(充電用)、USB Type-C to 3.5mmオーディオジャック変換ケーブル、カードスロットピン重量は実測で約559g。キーボード281g、バックカバー149g、ペン14gで計1,003g日本語キーボード。並び的にはWindowsのそれに近い。主要キーのキーピッチは約19mm。右上1部狭くなっているが概ね均一。タッチパッドはボタンのないプレート型前面カバーに収納できるペン。外側に付けるタイプが多い中、これなら絶対落とさず安心バックカバー/キーボード装着時(前面)。ペンの部分があるため少し傾くバックカバー/キーボード装着時(背面)。ペンの部分が出っ張っているのが分かるiPad Pro 12.9@M1、Tab P11 Proとの比較。写真からはわかりにくいが、OLEDとミニLEDでは映りがやはり違う。黒の締まりはOLEDが断然良い筐体はカバーなしだとサイズ約285.6×184.5×5.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量約565gと、かなり薄くまた軽い。Tab P11 Proが約264.28×171.4×5.8㎜(同)、485gなので、サイズが大きい分、持つと軽く感じる。逆にカバーを付けると厚み重量共にぐっと増し軽量タイプのノートPCと変わらない感じとなる(ペンまで含めると実測で1,003g)。
この点はカバーなしのタブレット使用がメインなのか、全部付けての使用がメインなのかで随分印象が変わりそうだ。とは言え、iPad Pro 12.9+Magic Keyboardはサイズ的に考えると超重量級になるため(ペンも加えると約1.4kg)、それよりは随分ましなのだが……。
前面は横位置時、パネル上中央にWebカメラ。フチはそこそこ細い。背面は右上にカメラ群。同じグレーでも上約1/3と下で色が少し違う。上中央あたりにある黒い部分へペンを磁石で装着できる。左側面に指紋センサー兼の電源ボタンとmicroSDカードスロット。スリット2つはスピーカー。上側面に音量±ボタン。右側面にType-C。スリット2つはスピーカー。下側面にキーボード用コネクタを配置。
キーボード/バックカバー装着時は、バックカバーの下側がスタンドになり、任意の角度に固定できるが、キーボードはSurfaceの用に少し斜めになるような仕掛けはなく、机などへベタ置きとなる。
なおキーボードのキーピッチは主要キーで約19mmと広め。打鍵感は、クリック感がありストローク少し深めと個人的には好みのタイプだ。ただバックライトが欲しかったところ(また重くなるが)。タッチパッドはボタンのないプレート型で反応も良い。
ペン使用中。4,096段階の筆圧感知、傾き検知機能を備えるLenovoプリシジョンペン3を標準で同梱ペンは4,096段階の筆圧感知、傾き検知機能を備えるLenovoプリシジョンペン3をオプションではなく標準で同梱しており、ペンを使いたい人には嬉しい構成となっている。ズレもなく、筆圧で細い/太いもうまく機能しなかなか優秀。ただiPad Pro 12.9@M1+Apple Pencilと比較して若干だが遅延がある気がする(ずっとこれを使っているのでそう思うだけかも知れないが)。
OLEDの12.6型ディスプレイは、Tab P11 Proと印象は同じでそのまま大きくなった感じだ。明るさ、発色、コントラスト、視野角……全て抜群! ここはiPad ProのミニLEDより優っている部分と言える。ただTab P11 Proもそうなのだが、タブレットのアスペクト比16:10は縦にしても横にしても少し使いにくい。できればiPad Proの3:4やSurface系の2:3の方が使いやすいように個人的には思う。
設定のディスプレイ > カラーモード。標準/ナチュラル/明るいでは色域の種類がわからない設定のディスプレイ > カラーモードは色域を標準/ナチュラル/明るいに設定できるが、この表現では色域の種類がわからない。Tab T11 ProでのsRGB/DCI-P3/AMOLED広色域に相当する。表記を修正すべきだろう(もしくは下にキャプション)。また標準のsRGBではOLEDの特性が活かせないため、できるだけAMOLEDかDCI-P3で使った方が良い。参考までにiPad ProはDCI-P3をベースにし、ガンマとホワイトポイントをsRGBに合わせたDisplay P3となっている。
Type-Cによる外部出力は、以前ご紹介したキーボード付きモバイルディスプレイを使用。Type-C/Type-Cケーブル1本でディスプレイ/キーボード/タッチパッドが使えるようになった。またUIは後述する生産性モードではなく、デスクトップモード的な感じとなる。本機を中核としたマルチモニタ環境も面白そうだ。ただOLEDの発色が良過ぎるだけに、半端なディスプレイを接続するとみすぼらしくなるのは痛し痒しか。
Type-Cでディスプレイに接続すると拡張表示を有効にするかのパネルが出る(タブレット側)ディスプレイに表示されたデスクトップ環境。上下左右の位置関係、ミラー/拡張にも対応する(ディスプレイ側)カメラを少し試したところ、前面/背面ともにポートレートモード、美肌モード、HDR(OFF/ON/AUTO)などに対応しているが、背面は標準/広角共に色が妙だ(彩度高め)。他も含め明らかにスマホより見劣りするためこれを使うことはないだろう。逆に前面は(特別画質に拘らない)ビデオ会議なら十分なクオリティだった。他が良いだけにカメラはちょっと残念な部分だ。
発熱は試用した範囲では特に気にならなかった。季節柄もあるだろうが、ほんのり暖かくなる程度だ。サウンドは4スピーカーなので縦でも横でもステレオになる。筆者は割と重視しており、これが出来ない時点でいくら他が良くても候補から外れる。iPadからiPad Proに乗り換えた理由の1つでもある。もちろん下位モデルのLenovo Tab P11 Proも4スピーカーだ。パワーがあり出力50%で煩いほど。動画でも音楽でも十分楽しめる。