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AIカフェロボット「root C」が増えている
近年、あらゆる業界で「非接触」のサービスが人気を集めている。JR新橋駅前、東京ソラマチ、NEWoMan新宿などに設置されているAIカフェロボット「root C(ルート シー)」も、その1つといえるだろう。【コーヒーを受け取る】 完全無人でありながら、1杯450円で高品質のスペシャルティコーヒーを提供。リピーター向けのサブスクもあり、都内を中心に設置台数を伸ばしている。最先端のテクノロジーを強みとし、日本で初めて牛乳を使ったカフェラテを無人店舗で販売した実績も。 同サービスを運営するNew Innovations(ニューイノベーションズ)の中尾渓人CEOに、ビジネスモデルと反響を聞いた。
AIカフェロボット「root C」は、2020年3月に東京・丸の内の新東京ビルで実証実験として設置されたのち、2年弱で9カ所まで設置台数を広げている。駅やオフィスビルのほか、NEWoMan新宿や東京ソラマチといった商業施設にも設置されている。 一見、大型の自動販売機のようだが、そうではなく、小規模カフェの無人店舗だという。扱っているのは、自社調達の豆を使った数種類のスペシャルティコーヒーで、マーチエキュート神田万世橋のステーション(店舗)のみ、カフェラテを提供している。 購入は専用のアプリから行う。アプリ上でメニューと受け取り時間を選び、支払いを済ませ、指定した時間に受け取る流れだ。時間は10分単位で指定でき、指定時間から10分以内に受け取る必要がある。例えば、13時を選ぶと13時9分までとなる。 1杯の提供価格は一律450円。リピーター向けのサブスクもあり、月8杯までの「Limited Plan(リミテッドプラン)」は1980円、杯数無制限の「Unlimited Plan(アンリミテッドプラン)」は7980円。基本的にリピート利用を想定したサービス設計で、1杯のみの購入でも、常に購入金額の10%がキャッシュバックされたり、ログインボーナスやクーポンが付与されたりするそうだ。 「メニューごとに価格を変えることもできますが、あえて一律料金としています。メニューを選ぶ際の心理的負荷を減らしたいことに加えて、現状は『お得だから使う』というより、『しなやかなコーヒー体験をしたい』と思う方に使ってほしいと考えているためです」(中尾氏) 導入当初は、20~30代のサブスクユーザーが圧倒的に多かったが、商業施設への導入が相次ぐなかで、利用者の年齢層や利用目的が広がり、単品購入者も増えているという。ユーザーからは「期待以上においしい」と味を評価する声が多く、これは「原価の高い豆を使っているからだろう」とのこと。 「スターバックスやタリーズなど、セカンドウェーブといわれるカフェチェーンで提供されている豆と比較して、原価が4~6倍の豆を仕入れています。社内のバリスタが味の責任を持って商品企画をしており、ロースト加減も当社専用。人件費を削減したぶん、価格を落とすのではなく、すべて豆の原価に当てました」(中尾氏)
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