キャッシュレス化の中で「現金自動精...

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キャッシュレス化の中で「現金自動精算機」市場が急拡大する理由

最近スーパーや飲食店に行くと、「セルフレジ」と呼ばれる自分で会計を行うレジが増えたことに気付かないだろうか。電子マネーやクレジットカードによる決済はもちろんのこと、現金支払いに至るまですべて買い物客が1人で精算を済ませる。現金の場合、投入口に硬貨と紙幣を挿入することで、釣り銭が自動的に出てくる仕組みだ。こうした「現金自動精算機」を見かける機会が増えたのも最近のトレンドだ。

筆者の把握する限り、セルフレジの運用が本格化したのは欧米が起点だったと考えている。スーパーやコンビニなどでレジ待ちの行列が常態化し、これ以上人員と設備を含め追加で増やすことが難しいというなか、購入する商品の点数が少ない客を中心にセルフレジへと誘導し、混雑緩和と顧客満足度の両立を図ったことがきっかけだ。

キャッシュレス化の中で「現金自動精算機」市場が急拡大する理由

ただ、英国など一部の国を除けばセルフレジでの会計は「キャッシュレス決済」が基本であり、クレジットカードやデビットカードを利用することを前提に、素早くチェックアウトが可能なセルフレジを利用できるという流れだった。

一方で日本国内に目を向けると、セルフレジの運用にみられるようにいまなお現金での支払いが多くを占めている。

コンビニでの現金決済比率は7~8割だといわれるが、当然それだけの客が店舗における支払い手段として「現金」を選択できることに期待しているわけで、「現金自動精算機」を見かける機会が増えるというのも当然の流れだろう。

今回、この分野で日本国内最大手となるグローリー(Glory)に、現在国内外で起きている「キャッシュ」事情と今後の見通しについて、同社国内事業本部販売企画統括部商品企画部部長の桑田宏紀氏と同部商品企画2グループの谷澤龍威氏の2人に話をうかがった。