14
06
ほとんどすべてのスマートフォンに搭載されている「カメラ」は、静止画だけでなく動画の撮影にも対応しています。最新機種は4K対応が当たり前、HDR撮影に対応した機種も登場するなど、高画質化が進んでいます。その映像がチラつくのであれば、気になりますよね。原因のひとつとして考えられるのが「蛍光灯」。インバーター式ではない古いタイプの蛍光灯が点いた状態で撮影していませんか? 蛍光灯は電源周波数の2倍の周期、50Hzの東日本では1秒間に100回、60Hzの西日本では1秒間に120回点滅を繰り返しています。人間の眼には連続した光のように感じられますが、カメラにとってはそうではありません。
チラつきの正体は「フリッカー」ですこのような「フリッカー」が発生している場所で撮影された映像は、見苦しい印象になります。ビデオカメラは1秒あたり30枚、または60枚といった周期(フレームレート)で静止画を記録し、それを連続再生することで動画を実現していますが、蛍光灯の点滅をカメラのシャッターが拾ってしまうとフレームレートと周期があわず画面がチカチカしてしまうのです。たとえば、1秒あたり60枚(60fps)でビデオを撮影したとき、1秒につき100回点滅を繰り返す東日本ではフリッカーが目立つ映像となります。一方、1秒につき120回点滅を繰り返す西日本ではカメラと蛍光灯の点滅周期が同期するため、シャッタースピードが適切なかぎりフリッカーは発生しません。このフリッカー問題を解決するには、あらゆる映像は西日本で撮影する...わけにいきませんから、シャッタースピードの調整を行います。一般的に、ビデオカメラのシャッタースピードは1/60秒に設定されているため、東日本ではこれを1/50秒または1/100秒に変更するのです。そのようなシャッタースピードを手動調整できるビデオカメラアプリを用意できない場合は、画面をタップしピント調整してみましょう。シャッタースピードが変わり、結果としてフリッカーが解消されることも。確実ではないものの、試す価値はありますよ。