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「Windows 10 バージョン 21H1」で変わったところ ~大きな新機能はたった3つだけ? - やじうまの杜 - 窓の杜

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大規模な改善は次回以降におあずけだが、その分アップグレードのトラブルは少なそう

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一般提供が開始された「Windows 10 バージョン 21H1」

 「Windows 10 バージョン 21H1」の一般提供が開始されました。年2回の大規模アップデートですが、一体どこが変わったのでしょうか。実は、「バージョン 21H1」が初めて発表された当初、案内されていた新機能は以下の3つだけでした。

 「Windows Hello」を使うと、指紋認証や顔認証によるOSへのサインインが可能です。デスクトップPCの場合、マウスコンピューターやエレコムから発売されている「Windows Hello」対応のWebカメラなどを増設する必要がありますが、わざわざPINコードを入力しなくてもすぐにPCが使えるようになるのは大変便利で、筆者も導入しています。

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 「バージョン 21H1」では、この「Windows Hello」で複数のカメラを持つデバイスがサポートされました。「外部および内部のWindows Helloカメラが存在する場合、デフォルトを外部カメラとして設定できるように」なったとのことで、たとえばもともとWindows Helloカメラを内蔵したノートPCへ、より高品質なWindows Helloカメラを増設した場合に、外部カメラを優先して使えるようになって便利……ということのようですね。

指紋認証や顔認証によるOSへのサインインが可能な「Windows Hello」

 「Windows Defender Application Guard」(WDAG)はエンタープライズ向けのセキュリティ機能で、信頼できないWebサイトをサンドボックス(隔離された実験環境)で試すことができます。もしこのサイトに悪意ある細工が施されていても、被害を受けるのはサンドボックスだけで、システムが破損したり、データが盗まれることはありません。

エンタープライズ向けのセキュリティ機能「WDAG」。「バージョン 1803」以降であれば「Pro」エディションでも利用可能だ

 「バージョン 21H1」では、この「WDAG」に以下の改善が施されました。パフォーマンスが改善されたため、今まで以上に快適に利用できるでしょう。

 最後に、「Windows Management Instrumentation」(WMI)の「Group Policy Service」(GPSVC)でリモート作業シナリオのパフォーマンスが向上しました。「Active Directory」(AD)管理者がユーザーやコンピューターグループのメンバーシップを変更する際、その伝達が遅くなる問題が解決されています。これもエンタープライズ向けの改善で、一般ユーザーには関係がありません。

大規模な改善は次回の機能更新以降までおあずけだが――

 このように、一般消費者向けの改善は「Windows Hello」マルチカメラのサポートぐらいしかなく、年2回の大規模アップデートとはいっても大変地味な内容になっています。他にも細かい変更はいくつかありますが、注目すべきものをあえて挙げるとすれば、

ぐらいでしょうか。日本語ユーザーにとっては、

が修正されている点もうれしいですね(ただし、ふりがなを自動入力するアプリが正常に機能しない問題がまだ残っています)。

 大規模な改善は次回の機能更新以降までおあずけということで、少し寂しくはありますが、その分、アップグレードの不具合に悩まされることはあまりなさそうです。『同じバージョンを安定して、長く使い続けたい』という方にとって、「バージョン 21H1」はピッタリのバージョンになりそうです。