SDGsと出会う、3年前の話

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SDGsと出会う、3年前の話

出会いは2018年7月、フィンランド。その年の12月にRKB毎日放送が制作し、全国放送する特別番組のロケで訪れた地です。出演者は柴咲コウさん。番組のテーマは「サステイナブル」。今ほどSDGsという言葉が社会に浸透していなかった頃です。それは僕自身にとっても例外ではありませんでした。ペットボトルは抵抗なく買うし、レジ袋も使い捨ての日々。番組のディレクターを打診された僕は「フィンランド」「柴咲コウ」というワードにひかれ、快諾しました。

SDGsと出会う、3年前の話

しかし、フィンランドロケでは後悔の連続。取材先は、環境問題に関するところばかり。「CO2削減交通手段のアプリ開発会社」「洋服のレンタルショップ」「賞味期限切れの食材だけを使うレストラン」、どこに行っても話についていけず、やり取りは全て英語。環境問題も英語も分からず、柴咲コウさんや周りのスタッフに助けられた数々の場面を今でも鮮明に思い出すことができます。

しかし、幸いな事に12月の放送まで数ヶ月の編集期間がありました。その間「SDGs」「環境問題」「自然との共存」などについて多くの本を読み、人に会い学びました。そして無事に番組は放送されたのですが、それまでの間、得る情報は全てこれまで知らなかった、いや知ろうとさえしなかったことばかり。

産業革命の前から気温が1.5℃あがると、地球の気温上昇はもう止められなくなる事。しかも2020年はついに1.2℃まであがっており、その限界点が間もなく迫っている事。その原因は我々人間の生活にある事。信じられない内容ばかりでしたが、毎年九州で起こる異常気象の映像を見ると、見聞きした事が現実であると突きつけられたのです。