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産業技術総合研究所の永田裕主任研究員と秋本順二首席研究員らは、酸化物系固体電解質を用いたリチウム硫黄電池の室温動作性能を大幅に向上させた。室温25度Cにおけるエネルギー密度が283ワット時/キログラムで、現行のリチウムイオン電池に近づいた。今後、充放電耐久性や容量の向上を目指す。30秒で分かる「全固体電池」 酸化物系固体電解質として酸化リチウムとヨウ化リチウム、電極の活物質として硫化リチウムまたはケイ素、導電材の炭素材料を混合。メカニカルミリングで機械的に粉砕して細かな微粒子とする。これにより固体電解質が変形して活物質に密着し、微粒子間の接触性が増した。 微粒子混合物を常温でプレスするだけで、正極と負極の電極材料を作れる。電池を組んで充放電試験をすると初回のエネルギー密度は283ワット時/キログラム。今後、耐久性を高めて充放電回数を稼げるようになれば、安全性の高い全固体リチウム硫黄電池の開発につながる。
日刊工業新聞
最終更新:ニュースイッチ