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「iPhone 13」シリーズの登場でカメラ機能に注目が集まるのはいつものことなんだけれども、カメラはただ撮るだけじゃない。撮ってすぐシェアして終わりじゃない。iPhoneに(さらにはiCloudフォトに)蓄積された写真は年月がたつにつれ、さまざまな意味を……時には黒歴史も一緒に巻き込んだりしつつ、獲得していくものである。
そんなわけで、iOSの写真アプリもたまった写真をどう生かすかを年々強化しているのだ。iOS 15では、主にそれを担う「For You」機能を強化してきた。これはなかなか面白いので試してみるべし。
もう1つ、こちらは以前から欲しいと思っていた「細かな撮影情報の閲覧と編集」機能が追加された。話が簡単な後者から見ていこう。
iOSの写真アプリって、なるべく技術的な詳細情報は出さずに感覚的に使ってね、って方針が色濃かったので、細かい撮影情報が知りたいときは別途アプリが必要だったのだ。でもiOS 15ならすぐ分かる。写真を表示し、上にひょいとフリックすればOK。
すると今までは写真と地図しか表示されなかったのだけど、iOS 15からは日時、カメラの機種、ファイルフォーマット、撮影情報が細かく出るようになったのだ。
このように撮影情報が細かく表示されるようになった日時の下はファイル名。ファイル名の左に雲のアイコンがあるのは「iCloud フォト」にアップロードされているかどうかだ。
日時横の「調整」をタップすると撮影日時を変更できる。iPhoneで撮った写真だと正しい撮影日時がセットされるのでいじる必要はないだろうけど、何らかのやむを得ない事情で撮影日をごまかしたいとか、デジカメで撮った写真を転送したらデジカメの日時が間違っていたときとか(手動で日時をセットするカメラだと、1年間違えたとか午前と午後を間違えたとかあります。経験者は語る)に使える。
撮影日時の変更ができる。どういうケースで必要になるかはアレだけど続いて、カメラの機種名とレンズのスペック。他社のカメラで撮影した写真をiPhoneに転送した場合も、ちゃんとそのカメラ名や装着しているレンズが表示される仕様だ。
ソニーの「α7C」で撮影してWi-Fiで転送した写真もOK。ちなみに「ILCE-7C」はα7Cの正式な型番だ。アプリ経由で取り込んだ場合はアプリ名も表示してくれるその下は画像情報。画素数、横と縦のピクセル数、ファイルサイズと並ぶ。その下には撮影情報。ISO感度、焦点距離、露出補正値、絞り値、シャッタースピードだ。デジタルカメラで撮った写真に付ける撮影情報は「EXIF」という規格で決まっており、その基本的な項目がここに表示されているのである。
一番下は地図で、撮影場所が分かる。タップすると全画面表示できて細かい撮影場所まで出してくれるのだが、これにも「調整」ボタンが付いている。
右上にある「調整」ボタンをタップすれば位置の調整もできる。「周辺の写真を表示」にすると、このあたりで撮った他の写真も見せてくれる調整は位置情報を消したいときにいい。基本的にTwitterやFacebookなどは写真をアップしたときに位置情報を自動的に消してくれるけれども、メールやメッセージで送ったりブログに貼り付けたりするときは自分で気を付けなきゃいけないわけで、そういうとき「位置情報なし」にできるのだ。
自宅で撮った写真なんか、これで「位置情報なし」にしてやると安心して扱える。ただ、位置情報を利用した検索で使えなくなる(例えば「自宅」で検索すると自宅で撮った写真だけピックアップできる)ので注意は必要だ。
自宅で撮った写真から位置情報を消してみた。地図が表示されないことから位置情報が付いていないのが分かるFor You機能が強化されている1|2|3次のページへCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.