ビクター、衝撃の8K対応レーザープロ...

30
12

ビクター、衝撃の8K対応レーザープロジェクタ。早くも今年のNo.1!?

スクリーンの意義は映像に“意味合い”や“世界観”があること

――8K対応プロジェクターの前に、テレビが大画面化している今、“プロジェクターを選ぶ理由”が改めて重要になっていますね。

ビクター、衝撃の8K対応レーザープロジェクタ。早くも今年のNo.1!?

麻倉:今問われているのは「スクリーンにはどういう意義があるのか」というところです。お金をかければLGの325インチディスプレイが買える時代ですし、それを別にしてもソニーの85インチとか、98インチとか、8Kの直視型ディスプレイが売られている。またスクリーン、映画館の方も直視型を目指している状況です。

麻倉怜士氏の自宅にある“145インチ麻倉シアター”

そうなるとスクリーンの意義ってなんだろうと。家庭でも明るい環境のなか、直視型ディスプレイで映画が楽しめる時代が来ている。でも僕が思うに、直視型の本質は情報性ですね。向こうから押し出された光が、こちらに向かってくる。それはなにか画素に詰まっているハイレゾな、高精細な情報を呈示するディスプレイです。

それに対してスクリーンは単なる情報ではなく、情感というか情緒というか、“ファンタジー”を感じるものです。光源から照射された光を反射させるのがスクリーンで、直接的に情報を押し出し、向こうから視手に向かってくるのが直視型。一方、光が反射される――つまりワンクッションを置いて目に届くのがスクリーン。この反射の際に、“意味合い”や“コンセプト”、“世界観”が付与される――というより、それは映像信号にすでに含まれているものですが、それがより濃く感じさせるようになるがスクリーンですね。その意味では直接光と反射光の違いは、サイズの問題を超え、どこまでいってもあります。

値段からしても、98型の8Kテレビは1,000万円くらいします。それに対して、スクリーン自体はすごく良いモノでも数十万円ですし、今回のプロジェクターだって、一番高いもので275万円、一番安いもので125万円。そういう意味でコストパフォーマンスが非常によくて、手軽に映画館の雰囲気を味わえて、本質的には映像が持っている情感性というか、“感動性”、世界観をリアルに体感できる。目で見るだけでなく、体のすべてが光を感じるというのがプロジェクターの良さじゃないかと思うんです。