「自転車」の写真を上手に撮るコツは...

05
08

「自転車」の写真を上手に撮るコツは? フォトグラファー田辺信彦が伝授!(TOKYO FM+) - Yahoo!ニュース

配信

0コメント0件

田辺信彦さん、野島裕史

「自転車」の写真を上手に撮るコツは? フォトグラファー田辺信彦が伝授!(TOKYO FM+) - Yahoo!ニュース

声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしているTOKYO FMの番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。2月13日(日)の放送は、前回に引き続き、フォトグラファーの田辺信彦さんをゲストに迎えてお届けしました。

◆自転車の写真を上手に撮るコツは?

野島:ズバリ、自転車を美しくきれいに撮るコツはありますか?田辺:自転車単体を撮るときに気をつけているのは、自転車を乗る人にとって“どこがかっこよく思うか”を意識して撮るようにしていますね。自転車は、クランクが付いているほうをドライブ側、その反対側をノンドライブサイドといって自転車には表裏があるので、大前提として表側をこっち(撮るほう)に向ける。細かいことをいうと、クランクの位置や角度などもきれいに見えるように。あと、自転車乗りの人たちにかっこよく見えるように意識しています。野島:ただ撮るだけでなく、自転車に乗っていらっしゃるからそういう意識がより持てるのかもしれないですね。レースの写真を撮るときに心がけていることはありますか?田辺:(自転車ショップ「BLUE LUG(ブルーラグ)」で働いていた時代に)商品を撮ることから、いつの間にかレースを撮ることへと発展していったんですけど、なにがいいかというと、レーサーって気迫や懸ける思いなどが表情にすごく出るんです。そこがすごくかっこいいし、なかなか写真や映像では伝えられない部分ではあるんですけど、現地に行くと、そのパワーをすごく感じるんです。それを少しでも、現地に行けない人に感じてもらえるような切り口だったり、空気感だったりを撮れるようにと、いつも心がけています。野島:感性みたいなところがあるんですね。田辺:そうですね。難しいところではあるんですけど、写真は静止画だからこそ表現できるアートだと思っていて。1枚の画からいろいろな想像ができるじゃないですか? 見る方にとって、そこでなにが起こっていて、どういう熱狂があるのかなどを考えてくれる素晴らしいアートフォーマットだと思うので、僕はそこをうまく表現できたらいいなと常々考えています。終わりのないゴールだと(笑)。野島:そうですね。やはりレース自体を楽しんでいるからこそ、“この瞬間を伝えたい!”みたいな。田辺:やっている側の目線というのは大きいと思います。野島:ちなみに、現在、レースを撮るときなどにメインで使っているカメラはどういったものでしょうか?田辺:今、メインで使っているのはソニーのミラーレス一眼レフですね。野島:そうなんですか!? ミラーレス一眼レフは、スポーツに向いているんでしょうか?田辺:何年か前まではあまり向いていなくて、ずっとキャノンのカメラを使っていたんですけど、ソニーのミラーレスがあるときからすごく性能がいいという話を聞いて、僕は新しいもの好きなので試してみたらものすごくよくて。年々(性能が)よくなっていくので、全然文句のないレベルにまで仕上がっていたので、僕としてもどんどん新しいことに挑戦していきたいという気持ちもあったので、一式をソニーに乗り換えた感じです。野島:レンズはどのようなレンズを使っているんですか?田辺:いわゆるソニー製の純正レンズを使っていて、標準のズームレンズと望遠レンズ、単焦点レンズなど複数持っています。野島:レースのときって、レンズを切り替えるのが大変じゃないですか?田辺:切り替えるのがけっこう大変なので、レースのフォトグラファーをやっている方は大体2~3台持っています。僕もレースのときは基本2台持ちで、望遠レンズを付けているものと、広角で雰囲気が撮れるように単焦点レンズを付けたものと、その時々で持ち替えて撮っています。野島:なるほど。望遠ズームと広角ズームと。田辺:両方をカバーできるように。レースなので一瞬を逃すと終わりなんですよ。野島:そうですよね。田辺:そこが緊張感もあってしびれる仕事だと思うところなんですけど、逃がせられない瞬間が絶対にあるので、そういうふうに保険じゃないですけど、カバーできるようにしています。野島:レースが終わった後の選手の姿などは単焦点で撮ってみたり、雰囲気が出るように撮ってみたり。田辺:そうですね、(選手たちの)そういう姿もすごく好きなので。全力を出し切った後の選手の顔ってものすごくいい顔をしているんですよ。レース中じゃなく、お客さんもあってレース主催者もあってサポートする人もあって1つのレースとカルチャーなので、その辺も見せられたらいいなと。野島:はい。田辺:だから現場では撮りたいものが多くて忙しいですね(苦笑)。野島:けっこう枚数は撮るんですか?田辺:めちゃめちゃ撮ります。だから管理するのがものすごく大変で。野島:レース後、どの写真を採用するか決めるのは大変じゃないですか?田辺:どの写真にするか、それも感覚なんですけど撮ったときに大体覚えているんですよね。野島:そうなんですね!田辺:この写真は“きた!”っていう感覚があるんですよ。だからなんとなく(撮ったときに)記憶に残っているので、それをピックアップしていく感じですね。野島:へぇ~!田辺:撮ったものは全部バックアップしているので、後日、写真集を作るときなどにはもう一度全部見直して。(時が経つと)また感覚も変わるのか、撮ったときにはピンとこなかったものでも、後で見返すとものすごくよく見えるものもあるので、撮ったときにいいと思ったものとすり合わせていく感じです。野島:奥が深い! 面白いですね~。(「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」2022年2月13日(日)放送より)

最終更新:TOKYO FM+