YouTuberで食べていくには,最低1万人...

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YouTuberで食べていくには,最低1万人以上の登録ユーザーが必要だ!しかし、本当に重要なのは…

KNNポール神田敏晶です。

■YouTube市場400億円(2019年)の拡大するファン支持マーケット

https://markezine.jp/article/detail/27843

2022年の国内ユーチューバー市場は579億円規模に達すると予想されている。

2017年は219億円なので 5年で2.6倍の成長だ。ただ、純粋なYouTube広告は334億円(2022年)で139億円(2017年)で2.4倍。タイアップ広告は2.9倍だ。イベント・グッズは3.3倍と、2017年はYouTube広告の比率は63%であったのが、2022年には57%と下がり、ファン支持が支えるトップのユーチューバーたちだけが稼げるビジネス構造になるだろう。

CA Young Labは、デジタルインファクト調べ(2017年調査)

■YouTuberで月額20万円稼げる条件とは…?

将来なりたい職業、第三位のYouTuberとして月額20万円稼ぐためには、どのくらいの再生数が必要かを計算してみる。YouTubeの再生に応じて、広告を設定(※チャンネル登録数は1,000人以上必要、年間再生時間4000時間以上必要)すると、YouTube広告の収益は、1再生数につき0.05円〜0.1円の単価と言われている。

0.05円の単価とすると、月間200万回の再生で10万円。400万回の再生で20万円となる。

0.1円だと200万回の再生で20万円。(※広告単価は動画のジャンルや登録者数によって変化する※子供向けは低い設定といわれている)

YouTuberで食べていくには,最低1万人以上の登録ユーザーが必要だ!しかし、本当に重要なのは…

1日1本毎日だと、月30本で 1本あたり 6万6,666回の再生が必要。

土日祝を休むと、月20本で、1本あたり 10万回再生が必要。

1本10万回再生となると、10万人の登録者が必要ということとなる。もうこの時点でハードルが高すぎる…。

少なくとも、最低1万人クラスの登録スタートが必要なので、そこまでには広告費をかけなければならないという参入障壁である。

■YouTubeのサービス開始前から登録していた筆者の場合…

YouTubeの正式サービスは2005年12月15日からスタートした。筆者は、サービス開始前の2005年8月16日にYouTubeにチャンネル登録し、最初の動画はサービス開始後の5日後の2005年12月20日に公開した。

ちなみに、ヒカキン氏は、筆者の1年後の(2006年12月30日)に登録し、日本のYouTubeを牽引するようになった。そう、YouTubeは先行者利益とかではなく、たゆまぬ努力と才能があるからこそ、現在のポジションをキープできるのだ。YouTuberになるためには、日々の研鑽と圧倒的な動画への愛が必要である。それを証拠に、数十億円を稼ぐといわれるヒカキン氏が動画を辞めることはない。お金の為だけならば、さっさとリタイアを考えるだろう。好きな事を仕事にする為には、楽しさと同時に徹底的にこだわる姿勢が必要なのだ。

そして、現在の『HIKAKIN TV』の誕生は、2011年07月19日、8年前だ。ビートボックスチャンネルからビデオブログチャンネルとして日々のおもしろアプローチが現在のHIKAKIN TVへとつながる。その最初の放送回をぜひ見てほしい。普遍なまでのヒカキン氏のヴィジョンの高さが溢れている。かなりテンションは違うが、一生残るビデオ、自分が死んでも残る子孫に残るビデオをめざして創り続けている。

■AI時代のこれからの職業は?

将来、トップYouTuberとして、何億円も稼ぐという『夢』も無理ではないが、可能性は前述したように、それほど高くはないだろう。しかし、動画のプラットフォームを通じて、どういう動画が人気となるのか、どんな動画を作っていて楽しいのか?と、いろんな試行錯誤の工夫が、どんな小さな『表現者』にもある。もちろんPDCAをまわし、登録者数を増やすマーケティングを考える機会も与えてくれることだろう。ネット上でのビヘイビアやリテラシーも自然と身につくことだろう。テレビではなく、スマートフォンに可処分時間が奪われている今日の『動画市場』は、すでに5G時代となり、AIやドローンやロボットが進化しより発展していく。ひとつだけ言える事は、親や先生が教えることができない事象やビジネスがすでにたくさん出てきた事だ。ゲームをプレイするだけの実況動画や、ゲームをプレイするだけのeスポーツも、今や新たな職業として誕生している。これからのAI時代は、人間が機械の代わりとなるような単純作業はなくなり、いままでになかった、より人間にしかできない職業がたくさん登場することだろう。そんな人間にしかできない、しかも小さな子どもの遊びココロでしか生めないコンテンツは、新たな産業を育成していくような気がしてならない。

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